GARAGE17の思い出


 拙作のゲーム「プリメーカー」のページで書きましたが、私のゲーム…のみならず、
創作物の根底にはGARAGE17さんのようなものを作りたい、と言う願いが込められています。
GARAGE17さんの作風というか、全体的な雰囲気、ノリ、そんなものを目指している
と言った所でしょうか。
それはゲームのみならず、絵やHPの文言一つとっても言える事なのです。

と、ここまで書いた所で大多数の方が思うのは「GARAGE17ってなんだよ?」でしょう。
GARAGE17とはMachintosh…それもMacOS 9.2.2までの、今日で言う所のClassicと呼ばれる
OSの時代にクリエイティブなゲームを作っていた集団です。

ハイパーカード next

 当時のMac、そしてGARAGE17さんの作品を語る時に避けては通れないのがHyperCard
(ハイパーカード)
です。今や耳慣れない言葉ですが、このソフトウェアは当初Macに
標準装備されていたオーサリングソフトでした。
オーサリングソフトという言葉は今日ではDVDの焼き込みソフトに使われていますが、実際には
このハイパーカード、他にはDirectorなどがこれに分類されていました。

今だと、なにがオーサリングソフトに相当するものになるんでしょう???

 話が少しそれましたが、HyperCardはカードの名の通り、白紙のカードを積み上げていって
様々な用途にそれを使うと言う仕組みを持っています(積み重なったカードをスタックと呼びます)。
真面目な使い方なら住所録などのデータベース、白紙が続く構成ですから絵本のようなものも
作れますね。ですが、カードの間を行ったり来たり出来る、という仕組みを生かせばゲームに
転用できると気付く事でしょう。

ゲームブックのような仕組みをカード単位にばらして積み重ね、行き来が出来るようになっている、
と考えるとわかりやすいのではないでしょうか。

003
アイコンも積み重なったカードに書き込みを行っているような物ですね

 このHyperCardの歴史自体も古いのですが(調べても詳細が出て来なかったのですが、Macがまだ
モノクロ画面だった頃、OSがSystem6と呼ばれていたくらいの頃から存在していたようです。)、
HyperCardを用いたゲームは、かなり昔から作られていたようです。少なくとも私が初めてMacに
触れた時はすでに、HyperCard製のゲームはたくさんありましたから。

HyperCardの知名度

と、書いてきましたが実のところこのHyperCardの知名度はさほど高くない物と思えます。
理由はパソコンが家庭に行き渡る寸前、過渡期にあり、かつ今以上にマイナーだったMacに
くっ付いていたソフトを使ったゲームなんて、知らない人は「何じゃそりゃ?」状態でしょう。
OSX以降のマックユーザーにとってもやっぱり「そんなものは知らん」状態でしょうし…

実際このHyperCardが進化・強化を続けつつ、今でも存在すれば良かったのですが、
OSXに切り替わる際に対応も付属もしなくなってしまいました。有志の方々や企業が
HyperCardの復活、もしくはそれに変わるシステムやソフトウェアの製作を試みているケースは
いくつかあるのですが、目下のところ復権の目処は立っていない状況です。

一方で「うにょ! Revenge」 link というiPhoneアプリは、かつてのHyperCard製のゲームを
移植したもので、往事を知る人たちは懐かしく思えたようです。かく言う私は、このゲームを
知らなかった…ううむ、蚊帳の外……

そもそも当時はネットも普及がまだ広がっておらず、フリーのゲーム入手は雑誌に付録された
CD-ROMなどが頼りでした。そういえばOSのアップデートだろうがWebブラウザだろうが、
なんでもかんでもCDにぶちこまれてましたっけ…

 そんな時分なので、私がGARAGE17さんのゲームを知ったのも雑誌付録のCD-ROMでした。
当時ゲームと言えば、ファミコン等で出ている、いわゆるメーカーの作るゲームソフトだけだと
考えていたので、こういった有志が自由な発想で作る、フリーのゲームという物は衝撃的でした。

タダでこんな面白いゲームを遊べるの!?

身も蓋もない感想ですw

 まあ、すぐにメーカーはメーカーで規模や資金力はダンチだと気付くのですが、それでも
フリーゲーム特有の、ある意味どうかしたような自由な発想は、メーカーでは中々実現しそうも無い
そんなものも多かったでしょう。

GARAGE17のゲームnext

 当時のPC事情や、HyperCardについて触れた所で、本題のGARAGE17さんの紹介をして
いきましょう。現在はサイトも無く、ゲームの数々も公開を終えており、GARAGE17さんの情報を
知る手だてはほぼありません。たまに、このページのように当時を懐かしむ記事にその名が
散見できる程度です。

そんなGARAGE17さんは、何度も書いて来ていますが、Classic Mac特有のオーサリングソフト
HyperCard。さらには、名前だけチラッと出ましたがこれまたオーサリングソフトのDirector
を用いて、個性的なゲームを次々と繰り出す集団でした(集団だったと、この記事を書くにあたり
色々調べていて初めて知りました。ずっと個人だと思ってた…)。

軽く説明しますと、ときめきメ○リアル風なのになぜか宇宙人じみたのがいる恋愛ゲーム、
地方征服を目指す秘密結社のゲーム、娘を育てるのではなくおやじが育つゲーム、凄腕のスパイ
00777の活躍を描くゲーム等々…

まともじゃん、と思えるかもしれませんが、実際にゲーム画面を見ていると次第にクラクラして来る
ナゾのトリップ感のような物があるんです。それがたまらなく心地いいw
これは最大級の褒め言葉として使うのですが

良い意味で頭おかしい!

GARAGE17をプレイしたい

などと言う記事を書いていたら、急にプレイしてみたくなりました。GARAGE17のゲーム!
しかし……私の今使っているPCは古いし、中古とは言えintelのcpuが一丁前に入っています。
intelだとClassic環境が使えない…困った……

しかし、何の手だても無いと言うわけではありません! 私の手元にはこれまた古〜い
ibookG3があるのです! こいつは安心のPPC! こいつならClassic環境が動きますよね〜

と思ったか?

えっ!?
あっ!? Classic環境が無い!?

この後、

OS9インストール→インストールできず→Classic環境を無理矢理構築→OS9で起動→爆弾が出る(久しぶりだなオイ!)→どうやっても起動できず→そうだHDDがイカれたに違いない!→ibookのHDDを無理矢理換装→ネジが一本余る(…)→起動! →せず!→万策尽きて、交換した前のHDDを外付けドライブにして起動→起動した!?→OSXをインストール→Classic環境を再構築。

これで約三日費やしてます…換装をさせない事にかけては右に出る者は居ないと言われるほど、
いやらしいibookG3のHDD換装だけで、一つ記事が書けてしまうのですが〜 そこら辺は割愛します。

 ちなみに、手元にPPCのMacなんぞない! 中古のMacを探さないとダメ? とか、自分は
Windows PCしか持ってない…と言う方には、Classic環境のエミュレーターである
SheepShaverという物があります。複数のプラットフォームに対応しているのですが、
実機のromなりMacOSのインストールCDが必要だったりします。幸い私はインストールCDを
所持していたのですが、intel Mac、Windows XP、Windows7の三機種で試して、どれもぱっとせず。

  1. intel Mac → 重過ぎてまともに動かず。
  2. Windows XP → OS9のCDで起動中に止まる。
  3. WINDOWS7 → OSインスト中に止まる。

といった有様…ネット上を見る限り、ちゃんと動いている人もいるので私の環境か、やり方が
よろしくないのでしょう…これまた、導入についてちゃんと書こうとすると、それだけで
記事が一つ出来てしまいます。

004
世の中なんでもあるもんです…でも羊の毛狩りとはどういう名前か?

 まあなんにせよ、SheepShaverでエミュレーションするよりも、PPCのOSX上とは言え純正の
Classic環境の方が信頼感はあるとの事なので、構築したClassic環境でHyperCardを動かして
まいりましょう。

HyperCardとClassic環境 in 2016next

 いざClassicを使ってみようと思ったら、時代が移り変わりまくっている事を実感してしまいます。
まずかつて使っていたソフトなどがとにかく無い。アーカイブの解凍一つとっても、今は.rarが
主流でしょうか。.7zもよく見かけますね。.zipなんて今やスタンダードというかオーソドックス?
基本的な感じがします。
ZIPと言えば、MOみたいな記憶媒体の品種でもそんな名前のがあって、混同しないかな?
と当時思いましたけど、向こうは消えちゃいましたね。MOもですけど…

 一方かつてのMacの主流はStuffitの.sitなんて拡張子のヤツ。あとは.lzhですかね。アイコンが
ゾウがファイルをふんづけているという物。現在はKiSSデータを作ってるような酔狂な人以外は
ほとんど使う事も無いでしょうが、lzh専用の圧縮ソフトも、解凍ソフトもOSX環境で現存しています。
アイコンは歴史と伝統、安心のゾウです。

001 002
左が圧縮用のDropLHa、右は解凍用のDropUnLHa。ゾウ、お好きなんですね…

どちらも下記サイト様からダウンロードできます。もし今、LHa解凍の必要性が出てきたら
お邪魔してみましょう。LHa自体、他の解凍ソフトでも解凍できますけど…

hiroto sakai's site様
http://www.fan.gr.jp/~sakai/

 そして肝心のHyperCard周り。今でも細々と活動を続けている方もいらっしゃるようですが
さすがに盛況と言うわけには…。
HyperCardの日本の総本山的な場所としてハイパーカード・パークがあるのですが
(そういえば海外の総本山的な場所はあるんでしょうか?)こちらも活気溢れる…
とは言い難い状況です。

hcp
HyperCardについて知りたければアクセス!

 なにより悲しいと言うか、空しかったのはリンク集をたどって行ったらデッドリンクの
嵐だったことです…。閉鎖されたサイト、中にはiswebやニフティのように母体そのものが
消えてしまったケースも多かったです。ジオシティーズの「ページが無いよ」の時に出て来る
花屋の女性(?)の顔を何度見た事か…
 サイトが残っていても活動時期は2010年以前で止まっているケースも実に多かった…
2002年とかで止まっているサイトさんもありましたね。

こ、これじゃ
HyperCardはまるで
オワコンみたいじゃないですかッ!!

そうだよ

…(´・ω・`)

本題next

 酷い流れですが、さあ、本題です。GARAGE17さんのゲームを起動してみましょう!
HyperCard Playerを用意します。HyperCardは途中から、機能の一部が削られ
プレイヤーと言うスタックの実行を専用に行うバージョンに置き換わってしまいました。
これはHyperCardが売り物になってしまったからに他なりません。

一方、HyperCardのver.2.2(HyperCard2.2Lite)は機能制限を解除できる裏技が存在し、
ほぼ製品版と同等の機能レベルまで持っていけるのですが、私は今さらHyperCardでスタックを
作成する、と言うかそのための勉強を1から始める気力は無いので、おとなしく最新版の
プレイヤーを用意しておきましょうかね。

そして雑誌付録のCD-ROMからサルベージ出来たのは以下のタイトルです。

バーチャルきっす
バーチャルきっす バーチャルきっす
おやじメーカー
おやじメーカー おやじメーカー

the Worrior Master
the Worrior Master the Worrior Master
00777は二度寝る
00777は二度寝る 00777は二度寝る

秘密結社 地方征服ゲーム
秘密結社 地方征服ゲーム 秘密結社 地方征服ゲーム

 「the Worrior Master」はDirector製、それ以外がHyperCard製のゲームです。すでに画面から
ただならぬ雰囲気が伝わって来るのではないでしょうか。
「the Worrior Master」はDirector製なのでフルカラーですが、HyperCard製ゲームの本編は
基本モノクロです。上記画像では一部がカラーになっていますが、それはオープニング等に
カラーのカードが用いられているためです。

なおグレースケールではなく文字通り白黒二色のモノクロであり、スタックでは濃淡全てを
トーンや網かけ等で表現しています。GARAGE17さんのゲームではそれが一層アンニュイで
不可思議な空間を演出するのに、役立っていると言えると思います。

バーチャルきっす

 某コ○ミの恋愛シミュレーションゲームの雄「ときめきメモ○アル」をモロに
フィーチャーしたようなゲーム。バレンタインまでに好きなあの子とキッスを…
期間は2月頭からバレンタインまでの約半月。一日を午前・午後と2回行動でき
その間に、バイトをしたり、己を磨いたりしつつ、彼女にアタックを繰り返します。

 期間が短く、主人公の能力値も単純に「魅力」だけに限定しているのでサクサクと
ゲームが進行してお手軽に遊べます。それでいて、意中の彼女とはプレゼントを渡したり
遊びに出かけたり、甘えてみたり、戦いを挑んでみたりと幅広いお付き合いが可能。
ランダムにイベントも発生します。

 このゲーム「バーチャルばか三部作」などと銘打っているものの、プレイして見ると
その完成度の高さに気付かされます。HyperCardと言う製作環境を鑑みても
さくさく進めて、それでいて奥深いプレイ時間の配分、主人公のステータスを魅力に
絞ったわかりやすさ。プレイ要素の楽しさ等々……

私が初めてGARAGE17さんのゲームに触れたのはこの「バーチャルきっす」だったと
記憶しているのですが、その時点でGARAGE17さんのゲームは完成されていたのです!

さて…一通りほめた所で…
このゲーム、やっぱり頭おかしいです!(良い意味で)

まず攻略対象の1/3が男、人と思えぬもの一名、つまりまともな女性は攻略キャラの
半分とはこれいかに(半分ねぇ…)!?

と言うか攻略キャラの名前が「稲垣沙織」「森望美」「ビューティー草薙」「ビガロ中居」
「香取人生」「木村肩揉」
って…

SMAPかっ!?

当たり前のように森くんモチーフの名前がありますが、ゲームが出た当時は普通にSMAPに
居た…んでしたっけ? と言うかSMAP自体が解散し、香取くんたちが事務所を対処した
今日となっては、それらはもはや遠い昔の事のように感じます…

で…その中で、ビガロ中居はムキムキのマッチョ兄貴、香取人生は根暗そうな後輩の男の子。
木村肩揉…人外。です。

023 023
香取人生。清々しいほどモロに逃げちゃダメだw
このゲームが出た97年、世は空前のエヴァブームまっただ中なのでした。
余談ですが、このゲームの主人公は高校生なので後輩の彼はシンジ君とは違い
高校生って事になるみたいです。

018 018
木村肩揉意味がわからない。
その容姿も、しゃべる事も全てが意味不明。宇宙人なんでしょうか?
ネタバレになりますが香取人生は、実は女の子…みたいなオチは無くリアルに
メンズですが、木村肩揉には秘密が隠されています。

おやじメーカー

おやじが育つシミュレーションゲーム。舞台は某国官僚が寝ぼけて核ミサイル約14万発を
全世界に向けてブッ放ってしまい、滅亡まで後一ヶ月と言う世界。
主人公のおやじは、別にそれに対してどうしようと言うわけではなく日々仕事したり
ふざけたりで成長するゲームです。

 RPGツクールVX aceを用いて作成した拙作ゲーム「プリメーカー」の元ネタとも言える
ゲームですが、全ての源流はやはりガイナックスの「プリンセスメーカー」でしょう。

私の話が続いて申し訳ないですが、拙作の「プリメーカー」も「おやじメーカー」も
前者はRPGツクール、後者はHyperCardと、本来育成シミュレーションゲーム作成とは
つながらないツールを使っているのも特徴ではないでしょうか。

それでいて「おやじメーカー」の完成度には目を見張る物があります。プレイ期間は
一ヶ月間の30ターン。セーブ機能は無いので気楽にワンプレイがさくさく進むほどよい
長さですし、パラメーターが
☆体力☆ストレス☆筋力☆知力☆器用☆魅力☆常識度☆変態度☆
多岐に渡るのも特徴です。

「筋力」「知力」「器用」「魅力」「変態度」の5種のエンディングがあるとありますが
毎回変態エンディングになってしまいます…
常識を下げて、格パラメーターを100以上に上げる、各値に対応したエンディングが
あるようなのですが、それらの値を一ヶ月以内に上げると言うのが結構ハードルが高い…。
「バーチャルきっす」と比べるとかなり難易度は上がっている印象です。時間を戻すみたいな
隠し技もないみたいですし。
 なによりランダムイベントに凶悪なものが多く、いきなり100万単位でお金が増えたり
パラメーターがドカンと上がったりするものもあるのですが、「首」が説教して来る
みたいなイベントが起こると、常識が激増し、変態が激減してしまいます。

あと体力が0になるときっちり死亡エンドになってしまいます。

 別れた妻子と連絡を取り合っているとスーパーなエンディングにもたどり着けますが、
それより何より私の記憶に強烈に焼き付いていたのは、変態度を上げるための
なぞの酒場(?)みたいな所。
019 019
グラフィックがどうかしているのはいつもの事ですが、このシーンはBGMまでどうかしているw
形容不能な怪しげなBGMは私の脳裏に焼き付いて、今でも時々このシーンのBGMが
脳内を駆け巡ったりする始末ですw

the Worrior Master

ハイパー・イマジネーション・RPGです。「何だそれは」などと言ってはいけません。
ハイパーでイマジネーションなロールプレイングゲームなのです。

RPGですがマップを探索したり、情報やアイテムを集めたりと言った面倒な要素は全て排除。
なんならストーリもありません。職業は戦士タイプオンリーで、魔法もないし仲間が加わったりも
しません。マウス一つで出来るし…

ってこれアドベンチャーゲームじゃね!?

何を言っているのかわからない…GARAGE17がRPGと言って世に出したんですから
RPGですよ。RPG、うん。

025 025
キャラメイキング画面。ここで主人公でありプレイヤーの分身を作っていきます。

011
012 012
ここだけ見ると、まっとうです。王道のRPGがこれから始まるんだぞ! と言う雰囲気すら
感じる事でしょう。事実、このキャラメイキングは秀逸で、かつての光栄ゲーのように
主人公の初期の能力値がランダムで変わっていきます。気に入った能力になるまでじっくり
挑戦してみるのも良いでしょう。

 GARAGE17さんのゲームですから、もちろん秀逸なだけではありません。
014
属性にある、アブノーマルって…?

また職業は戦士タイプ中心と先に書きました

013  → 015
他に魔剣士、モンクがあります。
が、チャレンヂ! を繰り返していると、ときどき「バカ」が出現します。
すでにヤバい香りがプンプンしてきます…

 肝心のゲーム内容ですが、マップ上にあるダンジョンを選択式して攻略するという物です。
攻略と言ってもマップを探索するのではなく、各能力値を参照にしてトラップの結果判定を
するという物。 もちろんザコとのバトルや、ダンジョン奥にはボスキャラも待っています。

024 024
ダンジョン数は多いです。街は一ヶ所のみ。そこで最後までやり取りが出来ます。

 ダンジョン数の多さもあって、とてもやり込める作品に仕上がっています。製作環境が
Directorと言う事で、よりインタラクティブな作品と言えると思います。一方で、
GARAGE17さんのゲームの持つ特有の雰囲気も、バッチリ随所に散らばっているのですw

アドベンチャーじゃん。と思う方もいるかもしれませんが、Directorと言う製作環境から
考えると、RPGを作るとするとこうなるのは当然の結果と言えるでしょう、私も同じ環境で
RPGを作ろうとしたら、同じ方法を取ったでしょう。と言うか取りました。
 私も当時Directorを購入してゲーム制作を試したのですが、その目指す先はまさにこの
「the Worrior Master」だったと思います。

00777は二度寝る

 GARAGE17を代表するキャラクターと言えば、この男00777(ダブルオー・スリーセブン)こと
ジェームス・ドボンです。何作品かに登場する00777ですが、手元にあったのは「00777は二度寝る」
でした。プレイして気付きましたが、私が当時プレイした作品とは違いました。私の記憶にあるのは
豪華客船を舞台にした物だったように思えるのですが、二度寝るはちょっと違うみたいです。

 では何だったんだろう? と思っても現在では調べる術がありません…。
GARAGE17さんの公式サイトはもうないですし、情報を記載したようなサイトさんも無いようです。
当時の雑誌などがあればわかるかもしれませんが、少なくとも私の手元にはそれがわかるような
雑誌はありませんでした…

私が再び、あの作品に出会う事はあるのでしょうか?

レビュー短めでスイマセン…
おまけとしてジェームス・ドボンの情報など載せてみます
009 009

秘密結社 地方征服ゲーム

 もしかしたらGARAGE17さんの最終作かもしれません。HyperCard製ですが
Read meファイルによると、HyperCardを限界レベルに使っているそうです。その言葉通り
システム・ボリューム・ストーリーからバカっぷり(褒め言葉)、変態性にたるまで
これまでの作品を凌駕し、集大成的な色合いまで帯びていると言えます。

主人公であるあなたは、悪の秘密結社の指揮官として(総帥ではない)地方を征服する
(厳密には昭島市を征服する)事を目指します。
具体的には自らを鍛え、仕事をするなどして資金を貯め、悪の幹部、悪の怪人、戦闘員を雇用し
悪の行動を起こす! 時に立ちふさがる正義のヒーローを倒すなんて事も起こりえます。

大前提が何かおかしいと言う、GARAGE17さんの十八番と言っても良いぶっ飛んだ
やり取りは、正気の沙汰とは思えないほどのクオリティw

 セーブできる事も手伝って、当時このゲームはかなりやり込んだ記憶があります。
幹部のスロットも全部埋まったし…とか思いだすのですが、細かい部分の記憶がさすがに
あいまいです。

 困った事に、今回プレイしてみようと思ってもあちこちでエラーを吐いて、まともに
ゲームが進みません。Macのせいか、Classicのせいか、はたまた使用している
秘密結社ゲームのバージョンのせいか、定かではありませんが、少し残念です。

ちなみにプレイ画面はこんな感じ。

010 010
コントロール用のウィンドウが分離しているなど、製作周りの進化も感じます。
ご覧の通り主人公はかなりの色男なのですが、ゲームの中では予想通りと言いましょうか、
やっぱりどうかしている人物です。

まとめnext

 いかがだったでしょうか。世紀末、Mac界に嵐のように現れ、今はその残り香すら
残っていませんが、GARAGE17は確かにそこに存在した。ぶっ飛んでいて、クリエイティブで
それでいて完成度が高く、かつどうかしている…そのゲームのノリ、製作スタイルは
今も私の目標であり憧れです。

GARAGE17さんのゲームの根幹をなすのは、ゲーム内容、グラフィック、音楽、製作に使われた
HyperCardの表現力などが、複雑に絡み合ったものでもありそうです。

021 022 027

021 022 027

作品の度に何らかの方法で登場するムキムキのマッチョメンたち。この雰囲気こそまさに
HyperCard。フルカラーでこれを再現しても、この独特の感じは出ないのではないでしょうか。

珍妙なキャラや、ムキムキのダンディだけがウリではありません。GARAGE17さんのゲームには
可愛い女の子もたくさん登場。特に図書館にはなぜかやたら可愛いモブが出て来たりします。
016 017

016 017

 当時の私は、この全てに憧れていました。こんなゲームを作れるようになりたいとも思いました。
その思いが、今の作品制作へつながってもいます。

早過ぎた存在GARAGE17

 改めてGARAGE17さんの作品を見ていて思いました。GARAGE17さんの作品には
今日におけるクリエイティブなエンタメ性の全てが詰まっているのではないかと!

おバカ要素、カオス要素、兄貴要素、うほっ要素、アッー!要素、BL要素
可愛い女の子要素、萌え要素、ギャグ要素

語弊があるかもしれませんが例えば、Pixivでもニコニコ動画でも、そこで好評を博し
ネタ的に扱われる全ての要素を、すでに内包していると言えるのではないでしょうか。
つまり…

我々の居る場所は既に
GARAGE17が20年前に
通過した場所だッッッ!!
我々の居る場所は既に
GARAGE17が20年前に
通過した場所だッッッ!!

なんだってー!? なんだってー!?

と言うのは冗談としてw とにかく個性的でクリエイティブ、それは現在に置いても
少なくとも私の中では変わっていません。
あれからPCを取り巻く環境は、ネットの普及、動画サイトの登場、スマートフォンや
タブレットの隆盛と様々に進化し、刺激的だったり、不思議だったり、扇情的だったり
個性的だったり、衝撃的だったりする多くのものが溢れています。

それでも私の中でのGARAGE17の印象は変わる事無く、やはりすごかった…

 最後に見たGARAGE17さんの情報として、クリエイティブな活動を続けている…と言うものが
あったと記憶しています。もしかして今もどこかで、GARAGE17に関係していた方々が
最先端にクリエイティブな何かを生み出し続けているのかもしれない…そう思えてなりません。

最後に

今回はわからない人には何の話かサッパリわからない事になってしまいましたが、
今回の記事に触れ、Classic時代のMacでクリエイティブなばかゲーを生み出していた
GARAGE17さんの事を思いだしてくださる方が、一人でも居たら幸いです。

ここまでご覧下さりありがとうございました!

※追記1next

ネット上の情報を保存しているWebアーカイブサイト「Wayback Machine」
閉鎖してしまったGARAGE17さんのサイトの情報を入手できました!
そちらを見ていて知った、気付いた新事実の数々を少しだけ追記していきたいと思います。

事実1.バーチャルばか3部作は三作全部あった!

上で紹介した「バーチャルきっす」はバーチャルばか3部作の第二弾である
と言う記述はありましたが、実際のところ一作目と三作目の存在は、
私の中では長らく謎となっていました。三作目の「バーチャルにらめっこ」の
名称自体は出て来ているのですが、実物が存在するのかは知らなかったのです。

が、アーカイブに残ったGARAGE17さんのサイトを見てびっくり。
「バーチャルにらめっこ」は公開されていたんですね! 私の手持ちの雑誌等には
収録されていないので、知る由もありませんでした。
Vectorにアップロードされていたようですが、現在はVector上にもGARAGE17さんの
ファイルやデータは残っていません。なのでプレイは叶わず…

 そして第一弾は「バーチャルかたもみ」と言う名称なのだそうです。う〜ん…
「バーチャルかたもみ」そして「バーチャルにらめっこ」一体どんなゲームなのでしょう?

残念な事にWebアーカイブには肝心の画像が残っていませんでした(実際のファイルも
もちろん残っていません)。

事実2.the Warrior Masterはバージョン1.8まで出ていた!

 私が持っている「the Warrior Master」はバージョン1.1なのですが
Webアーカイブの情報からバージョンは最終的に1.8までアップデートされた
事がわかります。

更新履歴を見てみると1.1→1.5で大幅に進化、1.6.2→1.8でも大幅に進化
しているようなので、私が試遊した1.1はかなり古いバージョンと言う事に
なるんですね…
特に1.8での変更点は多岐に渡っているようで

という充実ぶり。ストーリーが追加されたと言うのが驚きです。ストーリーの無い
何かよくわからないがイマジネーションだけで進めるRPGと言う印象が
強かったのですが。

しかしバージョン1.8…ぜひやってみたいです…でも入手は極めて難しいのが
現状でしょうね……。

事実3.地方征服ゲームはGARAGE17最終作ではない

先に私は地方征服ゲームの項で

>もしかしたらGARAGE17さんの最終作かもしれません。

と書きましたが、Webアーカイブの情報からこれは事実ではありませんでした。
地方征服ゲームの作り込みと完成度の高さから、勝手に私がそうだと推測したに過ぎません。

データによると実際には地方征服ゲームより後発のゲームも多く、たとえば同じ
HypedCard製ゲームの「おやじメーカーVer1.1」の方がより新しかったりします。
「the Warrior Master」などのDirector製ゲームはさらにそれより新しく、開発環境が
HyperCardからDirectorへ移行しつつあった事が伺えます。

情報によると、地方征服ゲームをDirectorで製作し直す計画もあったようですが
そちらがどうなったのかは確認できませんでした。シェアウェアとして販売する
予定だったようです。

ちなみにGARAGE17さん最後の作品は「カードタイプ・ナンセンス・RPG」そして
「アブノーマル&ナンセンスルール・ワールド」RPGと謳った
「the MAZE BOX -アニキ達の楽園-」の模様。
 こちらに関しては開発環境が、Windows版がMicrosoft Visual Basic 5.0 (SP3)、
MacintoshがREAL Basicと、オーサリングソフトを飛び出してしまった事も伺えます。

事実4.私のプレイした00777は「築地より鯛を込めて」だった!

これも新事実ですが、00777の項目で書いた私がプレイした「二度寝る」でない
00777作品は「00777築地より鯛を込めて」だったようです。
詳細が載っていないので、豪華客船を舞台にした物だったように思える…という私の記憶が
合っているのか確認しようがありませんが、とりあえずタイトルだけでもわかった事で
少しモヤモヤが取れた思いです。

余談ですが、00777シリーズは他に「00777今夜はごちそうさま」
「00777黄金鯖を持つ男」と言ったタイトルもあったようです。まさにGARAGE17の
看板的なキャラだったのですねジェームス・ドボンは。

※追記2

地方征服ゲームのプレイについて半ば諦めかけてけていましたが、ここへ来て
状況が変わってきました。
というのもibookの付属OSインストCDは紛失してしまいましたが(Tigerを購入した際に
もう古いOSは不要と判断したっぽいです)、このたび古い内蔵HDDを整理していた所
OS10.2のインストールディスクを保存したHDD(この表現で合ってんでしょうか?)
が見つかったのです。

手持ちのibookG3は初期状態で10.2がインストールされていたので、これはもしや…
と、ダメ元でHDDケースの中身を入れ替えて外付けしインストを試してみた所…

いけた!? Σ (゚Д゚;)

これでOS9.2.2を起動ディスクにして起動できたりしないよ…

できた!? Σ (゚Д゚;)
ありがとう!そして持っててよかった、Firewire外付けHDDケース様!

そして…
030
うわー…クラシックだー!!
今企画しょっぱなでつまずいたクラシック環境での起動に、遂に成功した
瞬間なのでした。
しかし、いつぶりかに見るクラシックのデスクトップ画面…今日日見慣れない
単語があちこちに並びます。

こっから地方征服ゲームを安定プレイするためには
HyperCardのメモリを増やしてやる必要があります。
031

ファイルの情報画面から割当メモリを増やすなんて作業久しくやって
ないですねぇ…
クラシックが久々すぎて懐かしいを通り越して新鮮ですらあります。
デスクトップの再構築とかあったなあ…デスクトップの壁紙なんかも
当初は無くてパターンを並べて表示してたり。

032 032
そして地方征服ゲームが安定起動!
幹部が女の子ばかりですがw Pランプは契約金も給料も安くて
雇いやすいけれど任務遂行にムラがあります。

昔はまっていた頃はPランプ異常に強化されてて、幹部スロットも
全部埋まってたような…
幹部の能力って上がるんでしたっけ? レベルはあるけれど。

HyperZebra

 今回の作業の過程で「HyperZebra」の存在を知りました。
先にも書いた通り、HyperCardを現行の環境下で動かそうという試みは
いくつかありますが、これもその一環。javaを利用してHyperCardを動かして
みようという逸品です。
ブロック崩しもそうですし、KiSSデータのブラウザ試遊なんかにも使われる
javaってすごいなあと改めて思わされました。
が、実際の所javaってなんなんでしょ?

利用はしているけれど、私よくわかっていませんw

最新の環境での動作は定かでありませんが、私の環境OSX10.5上では
少なくともスタックを読み込もうとはしているようです。
ただ制動はかなり不安定で、手持ちのスタックはほとんどまともに機能して
くれません。
これはクラシック環境下でスタック制作のために使用されたデータと
OSX上で扱えるデータの差が問題になっているようです。

 また、スタックを読み込む際に使用されるカードの画像を全て取り込むため
スタックに用いられている全ての画像が閲覧可能になってしまうという
壮大なネタばれ要素も…

私はこの界隈には本当に疎いのですが、HyperCardをなんとかして
動かすのって結構大変なんですね。

副産物

上記「HyperZebra」を試した結果、スタックに用いられている画像を
取り込む事がわかりましたが、その副産物としてHyperCardで用いられている
パターンが含まれている事がわかりました。

 何度か書いて来た通りHyperCardはカードへの描画は白黒の濃淡のみしか
扱えない関係で、スクリーントーンのようなパターンを最初から持っています。
今日わざわざそんなパターンを用いる必要はありませんが、あえて
ハイパーカードチックな絵を描きたいというような場合が…無いだろそんなの…

とりあえず、HyperCardでも用いられていたパターンをPhotoshopのパターン形式に
してみました。ご入用の方はご自由にお持ちください。
本当はブラシにしたかったのですが、ブラシの作り方がわからずパターンに
なってしまいましたが塗りつぶし等で使えると思います。

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ファイルでは40種類のパターンがありますが、そこからベタ白、ベタ黒等を除いた
実用的な37パターンをファイル化してあります。

download
→DL(hypercard.rar)←


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